第1698話

ふたりは、

改札を通り、各ホームへとつながる、

広々とした構内通路を歩き始めた。





「あ、あたしは、ここです、」

「うん、」

「莉緒さんは、となりですね、」

「うん♡、そだね、」





12・13番線ホームの階段下、

行き交う人波にぶつからないように、

構内通路の左端に少し寄り、

ふたりは少しの間、立ち止まった。






「今日は、楽しかったです、」

「うん、麻未も、また会いたい♡、」

「はい、もちろんです♡、」

「やった♡、」

「それじゃあ、…………、また、」





そう言いながら、

めぐみは軽く麻未をハグした。





「連絡、しますね、」

「うん♡、麻未も、」





ハグしながら、

めぐみは麻未と言葉を交わした。


めぐみに肩を抱きしめられた麻未は、

肘から下を軽く曲げて、

控えめにめぐみの腰あたりに触れた。


同時に麻未は、

自分の胸に、

めぐみの胸の、

確かな存在を感じていた。


自分が誰かにこうして抱きついても、

こんなふうに、

胸の膨らみを感じてもらうことなど

かなわぬ夢だろうと、


急に嫉妬の気持ちが込み上げてきたので、

とっさにその気持ちを、

心の隅っこの方にぎゅっと押し込んだ。








物語のあらすじ


とうじょうじんぶつ


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posted by m☆ at 19:21Comment(0)日記