第1692話

「ですね、ww、」

「みんな、遊び帰りかな、」

「おそらくは、ww、歌舞伎町ですし、」

「あと、バイトとか?、」

「はい、…………、ですね、」

「スーツの人とか、あんまいないね、」

「ですね、ww、たしかに、」

「会社員さんとかは、いないのかな、」

「西口だったら、たくさんいますよ、」

「ふーん、」

「東口は、遊ぶとこばっかりだから、ww、」

「そか、西口には遊ぶとこないの?、」

「ありますけど、ぜんぜん少ないです、」

「ふーん、…………、おもしろいね、」

「ですね、ww、同じ駅なのに、」

「うん、」

「キャバクラもホストも風俗も、ないです、」

「そなの?、」

「営業が出来ないんじゃないですかね、」

「あ、きまりみたいな、やつ?、」

「はい、風営法、的な、」

「ふーん、…………、」

「キャバクラが、少しだけあるみたいです、」

「そおなんだ、」

「彼氏が、言ってました、」

「さすが、彼氏さん、」

「新宿のことだけは、やたら詳しいので、」

「はは、ww、」

「知らなくてもいいことですけどね、ww、」

「それ、ww、」

「あ、莉緒さん、青になりました、」

「うん、」





ふたりは、

スクランブル交差点を渡り始めた。


東口の駅前交差点まで来ると、

居酒屋の客引きとスカウトマンの群れが、

ふたたび姿を現わす。







物語のあらすじ


とうじょうじんぶつ


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第1691話

知る人ぞ知る隠れた名店や、

料理の質やサービスで勝負する人気店などは、

店自体に集客力があるので、

客引きに頼まなくても客を呼び込める。


客引きがいるということは、

逆説的には、


そうしないと営業が成り立たない飲食店が、

その周辺に集まっている、

ということが言えるのであろう。


飲食店の客引きの中には、

頼まれても友人や知人には店を紹介しない、

ということを平気で言う者さえいる。


自分が客引きしている店が、

知人に紹介出来るほどの店ではないことを、

客引き自身が、分かっているからだ。





「あ、駅見えた、」

「はい、こんどこそ、新宿駅です、ww、」





ふたりの視線の先、

道路を渡った反対側の奥の建物に、

新宿駅を示すネオンが輝いている。


ふたりは、左にぐるりとカーブした、

ゆるやかな坂道を登りきり、

新宿通りとスカウト通りの交差点まで来た。


この横断歩道を渡れば、

ようやく、新宿駅だ。






「それが、今日待ち合わせしたアルタです、」

「ほんとだ!ww、また人がたくさんだね、」

「駅前は、さすがに多いですね、」

「こっちが、行くとき通ったとこ?、」

「はい、」

「人がどんどん上がってくるね、」






麻未は、振り返るようにして、

スカウト通りへ視線を投げかけた。







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