第1621話

「うん、」

「あ、まだ高校生だから、ですね、」

「そかな、たぶん、」

「きっちりしてるんですね、そこは、」

「AVの話は、しないですよ、って、」

「へぇ、…………、」





麻未の記憶には、実際、

あいまいなところもいくつかあった。


麻未が、

初めてAV事務所にメールをしたのは、

麻未がまだ17歳、

高校3年生の秋ごろだった。


最近では、

スカウトなどを介(かい)さず、

AV事務所のホームページを見て、

女の子自ら問い合わせをしてくる

パターンは、実は結構あるのだ。


ネット環境が普及し、

大手零細にかかわらず、

たいていのAV事務所が

ホームページを持ち、


全国どこからでも、

女の子個人が直接、AV事務所と

やりとり出来る環境が整い、


相対的に、

路上に立つスカウトマンに、

AV事務所を紹介してもらう

必要性がなくなったのだ。


同時に、

スカウトマンの紹介による、

強引な契約や撮影強要など、

ごく一部の悪質な事例が後を絶たないことも、

スカウトを避ける傾向が、

女の子側にもあるのかもしれない。


そうしてメールを送った事務所のひとつが、

現在、麻未が所属しているAV事務所だ。


ただ当時、事務所としても、

まだAV女優にはなれない年齢の

17歳の高校生を事務所に呼ぶわけにもいかず、

いったんは断りの返信をしていたのだ。







物語のあらすじ


とうじょうじんぶつ


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posted by m☆ at 19:19Comment(0)日記